第43回 中日クラウンズ
 
今大会のみどころ
 
圧倒的な攻撃力で和合を攻め崩すのは誰だ? 変貌を遂げた和合に攻略法は一変した!
伊沢利光  21世紀最初の大会となった昨年、中日クラウンズは新世紀に相応しく新たな歴史を踏み出した。グリーンの大改造によって、その攻略法は一変し、ゲームの本質が変化したのだ。

 ディフェンディングチャンピオンとして登場した田中秀道は「和合が和合でなくなったみたいだ。乗せる場所によっては、スピンで戻るところがあったかと思うと、そのまま行ってしまったり、もっとグリーンをチェックしなければいけない。新しい和合を克服するまでにはまだ時間がかかる」と、戸惑いを隠しきれぬまま、まさかの予選落ちをしてしまった。一方、前年の賞金王片山晋呉は「このコース改造は僕にとっては大歓迎だね。今まではグリーンに乗せるまでが難しかったが、今回はグリーンに乗せてからの勝負。僕にとってはやりやすいよ」と自信をちらつかせた。事実、最終日にはこの大会の18ホール最多バーディ記録に並ぶ9バーディを奪い、和合での自己ベストとなる63をマークして、今年への布石を打った。昨年の賞金王伊沢利光も同様の印象を持った一人だ。「グリーンが大きくなり、傾斜も緩やかになったので攻め易くなったと思う。こうなるとグリーン上での勝負が鍵。天候にもよるけど15アンダー近い勝負になる」と、大会前に予想していたが、確かにダレン・クラークは13アンダーまでスコアを伸ばして優勝した。そして、2年連続出場でしっかり結果を出したクラーク本人は「グリーンがとても良くなったね。パッティングが活かせるし、良いスコアも出そうだ。グリーンが若いから、ラインが読みやすい点も自分にとっては相性が良いね」と十分な手応えを掴んで試合に臨んでいたのである。

D・ウィルソン 室田淳 宮本勝昌 片山晋呉 谷口徹 尾崎将司
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 これらの印象をデータで検証してみよう。2000年と2001年の4日間トータルでのデータを比較してみた。まず、平均ストロークだが、2000年が72.309だったのに対し、2001年は70.745で、改造後のほうが1.564ストローク良くなっている。では、そのゲーム内容はどう変化したのか。18ホールの平均パット数は2000年が28.228だったのに対し、2001年は28.062と0.166良くなっているが、これは実に僅かな差。グリーン上でのスコアメークはほとんど変わらなかった。大きな差が出たのは、パーオン率だ。2000年は全体で49.57%だったが、2001年には55.75%に上昇している。その差6.18%。これを単純にホール数に置き換えてみると、2000年は18ホール中8.923ホールしかパーオンできなかったのに対し、2001年は10.035ホールとなり、その差が1.112ホール。選手たちが口を揃えて指摘したように、大きくなったグリーンは確かに乗せやすくなったのだ。さらに、グリーンを外した時にパーをセーブできる確率を示すリカバリー率においても、約4%上昇した。改造前に比べて多少寄せやすくなっていたことがうかがえる。

 これらのデータから、和合の攻略法はこう変化したことになる。かつては、硬く小さなグリーンに対して、手前から恐る恐る攻めていたのが、改造後は、グリーンが大きく、比較的止まりやすくなったことにより、ピンに対して攻撃的なゴルフをしかけてきたのだ。昨年は手探りだった選手も、今年はその学習の成果を発揮してくるだろう。そうなると、今年はさらにチャージするはずだ。切れるショットと繊細なパット感覚を武器に、誰が和合を攻め落とせるか。バーディを奪い合う激しい優勝争いが展開されるに違いない。

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