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サンキュー! #1/60 記憶のプレゼント「レンズ磨き職人」

2016/07/14

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CBCが50年前に放送したドキュメンタリー。
この番組では天文観測の発展に貢献したある人物を追っていた。
その場所を訪ねるとそこは「寺」。
僧侶としてではなくもう一つの顔をもつ人呼んで「レンズ和尚」。
望遠鏡のレンズ磨きの達人が手掛けた仕事とは一体?

※2016年7月6日放送『イッポウ』より

50年前に放送された住職のドキュメンタリ――――

鎌倉時代から続く、滋賀県野洲市にある錦織寺
いまから半世紀前の1966年、先代門主の木辺宣慈さんを追ったドキュメンタリー番組が作られた

しかし、テーマは寺そのものではなく、宣慈さんのもう1つの仕事
それは・・・「レンズ磨き」

木辺さんは、別名「レンズ和尚」と呼ばれ
特に反射式望遠鏡に使われる反射鏡磨きの職人としても知られていました

天文学への興味から、京都大学の天文台ででレンズ磨きを学んだという木辺さん
このレンズ磨きにおいて、右に出るものはいない程の名人だったという

レンズ和尚の仕事とは―――?

番組では京都大学の花山天文台から依頼された
直径60センチのレンズを手作業で磨く様子を追っていた。

木辺さんのレンズ磨きについて聞くため
そして我々は、作業を手伝っていた、こちらの助手の男性を訪ねた


苗村敬夫さん78歳。番組を見るのは初めてだそう
当時の記憶が鮮明に蘇る
「当時は技術を教えていただくのに一生懸命で無我夢中というところ、今いるのは木辺先生のおかげです」

木辺さんの反射鏡はいまどこに―――?

番組の最後では完成した反射鏡を、木辺さん自らが京都の天文台へ運ぶ。

半世紀が過ぎた今、木辺さんが作った反射鏡はどうなっているのか?
京都の花山天文台を訪ねた

そこにはすでに木辺さんの反射鏡はかった。
しかし、木辺さんの反射鏡は新たな場所で活躍しているという。
その場所が・・・

京都大学飛騨天文台
その60センチ反射望遠鏡で、木辺さんの反射鏡は今も使われている

現役で活躍中の木辺さんの反射鏡

この日は数年に一度行われるメンテナンス作業
取り外された反射鏡の裏には・・・・
製作者である木辺さんと、助手を務めた苗村さんの名前が刻まれていた。

この後、反射鏡の表面を一旦きれいにして、銀のコーティングをしなおすと
半世紀前と同じ新品の光沢を取り戻した。

飛騨天文台の木村さんの想い―――

「木辺さんの反射鏡は、まだまだ頑張ってくれると思います。
我々がメンテナンスをして、いつまでも、いつまでも。そして、次の世代にも引き継いでいきたいと思います」

手作業で作られ、数々の観測に役立ってきたレンズは
半世紀を経たいまでも宇宙の星々を見つめている。