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サンキュー! #1/60 記憶のプレゼント「飾師の世界 ふたたび」

2016/05/11

仏像や神具に金属の装飾を施す「飾師」
1972年に取材した一人の青年を探し当て当時の「記憶をプレゼント」

名古屋で数人しかいない職人とは・・・・?

銅版に鏨を打ち込み、わずか1mmほどの窪みで模様を作り出す。
いまや職人は名古屋で数人しかいないというこの仕事。
それは、鏨1本で銅版を加工し、仏壇や神具などの飾り金具を作る職人「飾師」

1972年に放送したCBCのドキュメンタリー番組

この番組ではある青年を紹介。彼の名は森田正昭さん 27歳(当時)。


高度成長期には50人を越える飾師がいたという大須。
しかし最近では仏壇の多くが中国製品。飾師が活躍する場は減少しているという。

番組に登場した森田さんは現在――?

今は名古屋市天白区で暮らしているという森田さんを訪ねると

今も現役の飾師だった森田さん。

当時の映像を見てもらうと・・・

「若いですね。なんか懐かしいですね。
 反響はありました。仕事がきたり、見合いの話が来たり・・・ありましたね。」


番組で「森田君」と呼ばれていた若者は、いまやこの道50年のベテラン職人。
神社仏閣で使われる装飾用の金具や、御神輿の飾りを作っている。

若き日の自分の仕事を見てみていただく―――

「全然ダメ。10点か20点くらいの仕事。まだ何も分かってない」

そういうと、森田さんは一枚の銅版を取り出した・・・・

森田さんの現在の仕事――

木槌で平らにならし、真一文字の刃先をもつこのタガネで下絵もないまま、迷わず模様を刻み込んでいく。


あっという間に出来上がったのは、仏具に使われる“ボタン唐草”と呼ばれる図柄。

次に取り出したのは先端が緩やかな弧を描いているタガネ。
木の葉の筋が現れていきます。


そして図柄を仕上げる工程。
先端に直径1mmもない突起が12個あるタガネ。これで柄の余白を埋めていきます。
カメラで拡大してようやくわかる、1mmに満たない小さな窪みをはみ出さず、重なり合わないように打ち込んでいく職人の技。

72歳となった森田さんは今何を思う―――

いまや数えるほどになった飾師。
需要が減り続ける中、森田さんは・・・

「何とか誰かに伝統技術を伝えたいとは思っている。
名古屋の伝統工芸をいつまでも守るために」


帰し方を振り返り、思いを新たに、今日もタガネを手に仕事場に座ります。
日本伝統の技を後世に繋ぐために・・・

CBCテレビ 開局60周年記念企画 60サンキュー!とは?

東海地方への60年の感謝の気持ちを込めた企画を1年間で60個実施していきます。
その方法は視聴者の皆さまから「CBCテレビにこんな事をやってほしい」というご要望を募集、局内で検討をさせて頂いた上で選定、実施可能なリクエストを叶えていきます。