暮らしに鉄分
 
 
2月28日火曜日 卵を加熱すると、黄身は黄色いまんま。でも、透明だった白身が白く固まるのはナゼ?
 

朝ご飯の定番メニューの、卵料理(目玉焼き・玉子焼き・ゆで卵など)
今朝は、そんな卵に関する疑問。今週のそぼQはコチラ!
「卵を加熱すると、黄身は黄色いまんま。でも、透明だった白身が白く固まるのはナゼ?」

不思議ですよね? 白身って、白と言いつつ 実際 生の時には透明。黄身は生の時から黄色です。で…。それを加熱調理すると、白身は透明から白色に変わる。でも黄身はやっぱり黄色のまんま。いったいなぜ?

*回答*
まずは白身のほうから。卵を加熱すると、透明だった白身の色が、白く変わるのは、こういったワケだったんです。
「モノの見え方」というのは、太陽の光が全部通るモノは、透きとおって見える。
卵の白身は、生の時はタンパク質が水にすべて溶けているので、光が透きとおって、透明に見える。
それを加熱すると、溶けていたタンパク質が「熱」で性質が変わって、タンパク質同士が網目状につながって、固まっていく〔熱変性〕。
すると、光が通らなくなる。すべて跳ね返される。光がすべて跳ね返されるモノは、乱反射して白く見える。

でもね。そうなると不思議なのが黄身のほう。黄身にも、タンパク質は含まれている(だからこそ加熱すると固まる)。なのに黄身のほうは生の状態は黄色。加熱しても、やっぱり黄色のまんま。なんで?

それは、黄身のほうには こんな秘密があったから、なんです。
黄身のほうには、最初から「黄色い色素」=「カロテノイド」が入っている。
ニワトリは、トウモロコシがエサになっているので、トウモロコシ由来の黄色い色素が卵黄に蓄積されている。
色素は、加熱しても変化しないので、同じく黄色く見える。
ニワトリのメスは、ヒヨコちゃんの体(細胞)を作るための材料として、エサに含まれている油を、そのまんま黄身に蓄えるんですね。
だから、赤や黄色い色素(=カルテノイドという油)が含まれたエサを食べるとその色が、そのまんま黄身に付く。
ニワトリのエサ(=主にトウモロコシ)は黄色いので、生の状態でもすでにその色が黄身に付いている。だから黄色く見える。
しかもカルテノイドという色素は、加熱しても性質が変わらない(黄色のまんま)。
だから、黄身は加熱しても黄色のまんま。
したがって、色素の含まれていない白い食べ物=お米だけをエサにすると、黄身は真っ白になるらしい(黄身と白身の区別が付かないほど)。

さて、ここからはさらに卵の不思議なお話です。
卵の白身や黄身が固まるのは、「加熱することによって」タンパク質の性質が変わってしまうからだ、ということでしたが…

じつは、タンパク質の性質を変えてしまうのは、「加熱」だけではないんです。
なんと! 生卵を逆に冷やす。冷凍庫に放り込むだけでイイんです。

卵を、冷凍してから解凍すると、白身ば元の状態に戻るが…。黄身は、解凍しても固まったままとなる。
卵黄には、「リポタンパク」という特殊なタンパク質が含まれていて、「凍結変性」を起こして固まる。いったん凍らすと、黄身は元には戻らない。
これを利用して、普通の生卵を凍らせて 解凍して、固まった黄身を包丁で2つに切って…。で…。白身だけをフライパンで焼いて、その上に、切った2つの黄身を乗っけると…? 簡単に2つ目の目玉焼きができる。お試しを!
協力:京都女子大学 食物栄養学科 教授 八田一先生