暮らしに鉄分
 
 
2月21日火曜日 ゴルフ場に△△カントリークラブが多いのはナゼ?
 

今回はゴルフのお話…。近年、日本のプロゴルフ界では、松山英樹選手などの活躍で再びゴルフ熱が高まりつつあるんですが…
そんなゴルフをする「場所」に関する疑問。今週のそぼQはコチラ!
「ゴルフ場に△△カントリークラブが多いのはナゼ?」

多い気がしますよね? 日本には2400以上のゴルフ場があるんですが、そのうち6割以上が「△△カントリークラブ」という名前なんですね。
しかし、不思議なのが この「カントリークラブ」という名称。カントリーの?クラブ?なぜこれで「ゴルフ場」という意味になるのか?

*回答*
カントリークラブという名称。これが、ゴルフ場の名前として付けられているのは、じつは「日本だけ」だったんです。
本来カントリークラブは、海外(主にアメリカ)では、郊外にある「会員制社交クラブ」のこと。ゴルフ場という意味ではない。
アメリカで「カントリークラブ」といえば、それは「郊外(カントリー)にあるいろんなスポーツで遊べる会員制の施設」≒『社交クラブ』のこと。そこにはゴルフ場も、あるにはあるんだけど、それ以外にもいろんなスポーツが楽しめるようになっている(会員制の複合スポーツレジャー施設)。

しかし、日本ではこれがちょっと勘違いされて使われるようになってしまった。
「なんだかよく知らんけど、アメリカのカントリークラブってとこにはゴルフ場があるらしい」「じゃあ自分のゴルフ場にはカントリークラブって名前を付けよう!」というケースが、チラホラあったらしい。
…とは言ってもね。1950年代の後半までは、カントリークラブと名付けられたゴルフ場は、今のように多くはなかった。現に50年代以前に作られた歴史あるゴルフ場の名前は「△△ゴルフクラブ」が多いんです。
※日本最古のゴルフ場は「神戸ゴルフ倶楽部」。そして、愛知県でもっとも古い
ゴルフ場は、中日クラウンズが行われる「名古屋ゴルフ倶楽部和合コース」。

ところが、あるゴルフ場で起きた日本人ゴルファーの快挙。それをきっかけに、状況が一変したんです!
1957年(昭32)に、霞ヶ関カンツリー倶楽部で「カナダカップ」という大会が行われた。これは、現在の「ゴルフのワールドカップ」の前身となった世界大会です。
その世界大会で、日本チーム(中村寅吉・小野光一ペア)が 優勝し世界一となった。
また中村は、個人戦でも世界一になった。
※ちなみにこの大会は、日本で初めて「テレビ中継されたゴルフの試合」である。
多くの人たちが、テレビの前で日本チームを応援し、熱狂した。

これをきっかけに、1960年代〜70年代にかけて日本中でゴルフブームが起きた。新しいゴルフ場が次から次へと作られた。その時「あの霞ヶ関カンツリー倶楽部にあやかろう!」と、カントリークラブ(カンツリー倶楽部)と名付けられたゴルフ場が爆発的に増えたんです。
現在ある「△△カントリークラブ」というゴルフ場は、ほとんどがこの頃に作られたモノなんですね。


だから、近ごろは ゴルフ場に「カントリークラブ」と名付けることは、ほとんど無いみたいなんです
最近は あまりカントリークラブにこだわらず、「ゴルフリンクス」などの名前を付けることが多い。
もともと、スコットランドではゴルフ場のことを「リンクス」と呼ぶ。
「海岸線に広がる砂地」のこと。
ゴルフの発祥は、そういう海岸の砂地に芝生が生えたところで行われていた。
そこで「リンクス」=「ゴルフ場」のことを指すようになった。
最近よく聞く「△△リンクス」という名称。本来は、海辺の砂浜のことを指す言葉なので、山の中にあるゴルフ場は ちょっと違うのでは?(笑)

しかし、いまだにカントリークラブが6割以上。ゴルフ倶楽部が3割以上。
それ以外の ほんの数パーセントが「ゴルフリンクス」とか「ゴルフコース」らしい。カントリークラブの首位は おそらく揺らがないでしょうね。
協力:ゴルフダイジェスト社 出版部 近藤雅美さん