暮らしに鉄分
 
 
1月10日火曜日 ヘビが、足が無くても前に進めるのはナゼ?
 

地球上には、いろんな生き物がいますね。我々、人間から見ると「なんでこんな姿・形になったの?」と思うモノも…
これも、そんな生き物の1つかもしれませんね。今週のそぼQはコチラです!

「ヘビが、足が無くても前に進めるのはナゼ?」

*回答*

そんなのニョロニョロしてるからに決まってるじゃん!」と思うかもしれませんが…。
果たしてそうなのか? いや、果たして それだけなのか?
ヘビって スローな動きのイメージがあるかもしれないが、じつは想像以上に早く進める。種類にもよりますが、早いモノだと時速15qほども出る。
そんな素早い動きが、果たしてニョロニョロだけで可能なのか?

まず、ヘビが足が無くとも なぜ前に進めるのか?これには、主に2つの理由というかメカニズムがあるんですが…
まず1つめは、皆さんも想像したとおり、ニョロニョロとした あの動きです。
ヘビがニョロニョロ「蛇行する」=「波のように動く」ことで、地面に対して、体のいろんな部分に「摩擦の強いところ」「弱いところ」が生じる。その摩擦の強い部分を支点にする(踏ん張る?)ことによって、摩擦が弱い部分を前に滑らすことで、前に進む。

まずは1つめ。「管に 糸を巻いていく(管巻き)」という作業が、こんな作業だったからです。
糸を、紡ぎながら管(くだ/ボビン)に巻いていくというのは、すべてを手作業で行っていた時代には、途方もなく大変な仕事でした。やってもやっても終わりが見えない。まさにエンドレスです。
「はぁ〜 これ、いつになったら終わるんだろ?」というのが、管を巻くという作業。酔っ払いの終わらない話を聞かされている側もそれと同じ気持ちになる。…ということから、酔っ払いが 同じ話を繰り返すことを「管を巻く」と呼ぶようになった、というんですね。

ただ、あのニョロニョロ = 蛇行の動きだけが、ヘビが前に進める理由ではない。
それどころか!
じつは、ヘビって「たとえニョロニョロとしなくても」=「体を ピン♪と真っ直ぐにしたままでも」ちゃんと前に進めるんです。それがヘビが前に進める2つめの理由。
ヘビって全身がスベスベしているイメージがあるかもしれないが、それは半分正解で、半分は不正解。お腹側は、非常に凸凹している。文字どおり「蛇腹」になっている。
お腹の部分には、非常にたくさんのアバラ骨がある。そして、その表面にはかなり大きなウロコがある。
そして、ヘビは ものすごいマッチョ。非常に強い筋力を持っているんですね。
この強い筋肉で、アバラ骨の角度を グイッ♪と前に傾ける。すると、大きなウロコが、まるでスポーツシューズのスパイクのように地面に引っかかる。
そして、今度はグイッ♪とアバラ骨を後ろにかき出す。
この「アバラ&ウロコを、前に出して引っかけて、後ろにかき出す」という動きを、頭の先からシッポの先まで お腹側のすべてを使ってやるワケです。
だから、体を真っ直ぐにしたまんまでも、前に進める。

なお、さっきのニョロニョロの動きと、このアバラ&ウロコの動きを組み合わせることで、ヘビは10種類以上の歩き方(?)ができるらしい。体を弓のようにしならせておいて 真横に移動することもできるし、ウロコを木の凸凹にひっかけて ボルダリングのように昇ることもできる。また、シッポを船のオールのように動かして 泳ぐこともできるんです。

但し、ヘビにも 動けない場所、と言うか、苦手な場所もあるんです。
ツルツルと滑るところで、ヘビが急いで動こうとすると、なかなか前に進まない。
ニョロニョロも、アバラ&ウロコも、摩擦を利用してますからね。地面がツルンツルンの場所だと、うまく引っかかってくれない。急いでいると、その場で ただクネクネして なかなか前に進まないらしい。

しかし不思議なのは、そもそもヘビは なんで足が無いのか? ほかのハ虫類(ワニ・カメ・トカゲなど)には 足があるのに…。ハッキリしたことは分かってないんですが…

それには、こんな2つの説があるんです。
1つは「ヘビが地面の細い穴などで暮らすため」という説。もう1つは「いったんは海で暮らそうとしたから」という説。一度は海に行ったから手足が退化したけど、また気が変わって陸に戻ってきた」という説があるとのこと。
a
「ヘビは足が無くて困るんじゃないの?」という心配は、まさに蛇足。彼らは、手足が無くても、スゴイ能力を持っていました。
協力:岐阜市立女子短期大学  学長 杉山寛行先生