6月4日水曜日 放射線治療(5)
 
 放射線治療には“体の外から放射線を照射する方法”と“体の中から放射線を照射する方法”がありますが、今回、ご紹介する“小線源治療”は後者のタイプ。つまり『体の中に放射線の出る小さな物質=“小線源”を入れて、中から放射線治療を行う』という治療法です。
 “小線源”に使用される物質には、いくつか種類があります。また、体内に入れた後、数日後に取り出す方法もあれば、永久に体内に入れておく方法もあり、がんによって実施方法は様々。しかし、共通するのは、放射線が照射されるのが“小線源”の周囲に限定されるので、正常組織への影響を減らすことができる、副作用を抑えながら大量の放射線を照射できるというメリットです。
 具体的には、舌・食道・肺・乳房・子宮・前立腺などのがんの治療に使用されますが、特に、注目を集めているのが前立腺がん。前立腺の近くには直腸があり、ここは、放射線に弱いデリケート臓器なんですね。そこで、周囲にダメージを与えにくい“小線源治療”が威力を発揮!早期への効果が高いと言われ、アメリカでは、この“小線源治療”と手術は、ほぼ同数なんだそうです。国立病院機構 名古屋医療センター 放射線科 加藤恵利子先生によると、前立腺がんの“小線源治療”の場合、全身麻酔か局所麻酔をかけて機械で“小線源”を挿入していきますが、基本的に“差し込んだ後は入れっぱなし”なので、1泊2日か2泊3日で退院も可能だということです。