5月28日水曜日 放射線治療(4)
 
 愛知県では、現在、2ヶ所の『“粒子線治療”施設』の計画が進んでいます。放射線治療の中でも、陽子線治療・重粒子線治療を“粒子線治療”と呼びますが、日本国内では、まだ兵庫県など数ヶ所でしか受けることが出来ません。
 “粒子線治療”は、治療に使用される“粒子線”の“与えられたエネルギーに応じた深さで止まる性質”(=到達深度の調整が可能!)と“止まる瞬間に膨大なエネルギーを放出する性質”を利用します。X線の“最初に当たった場所(=体の表面に近い部分)が一番エネルギーが高い”という性質に比べると、より“効果的な場所に効果的に照射する”ことが可能なんですね。また“一定の場所で止まる”という特徴から、ターゲットポイントを通過してしまって、他の場所にまで影響を与えることが少ないので、副作用の心配も軽減されるわけです。
 とはいえ、問題点がないわけではありません。粒子線を加速して照射しますが、そのためには最低でも“運動場ぐらいの大きさの施設”が必要ですし、それだけの施設となると、建設費だけでなく日々のランニングコストも膨大です。さらに、保険診療ではないので、患者側の負担も大きく、最低でも300万円ぐらいの費用は覚悟しなければいけません。大きな効果が期待できる治療ですが、当然、がんの場所によっては向き不向きもあります。治療の際には、やはり主治医の先生としっかり話をして、最適な治療法の選択が大切ですね。