4月9日水曜日 がん対策基本法 vol.2
 
 日本では、がん=手術というイメージを持ってらっしゃる方が少なくありません。(実は、私自身がそうでした。)これは、戦後しばらく、日本で“がん”と言えば“胃がん”をさすぐらい胃がんが多く、また、その治療には手術が有効だったためと考えられています。
 しかし、近年、胃がんのような“アジア型”のがんに変わって、食生活の欧米化などの影響で、日本でも、大腸がん・乳がん・前立腺がんなどの“欧米型”のがんが増えてきました。実は、これらのがんには、手術だけではなく、放射線治療も重要なウエイトを占めています。
ところが、日本の放射線治療は、まだまだ発展途上中!東京大学医学部付属病院 放射線科准教授・緩和ケア部長 中川恵一先生によると『放射線治療を受ける患者さんの割合は、今、アメリカの3人に2人に対して、日本は4人に1人です。10年後、日本では2人に1人ががんになって、その患者さんの2人に1人が放射線治療を受けるとすると・・・その時、日本人の4人に1人は、放射線治療を受ける計算になります。しかし、日本国内の放射線治療専門医は、全国でたった542人なんですよ!』とのこと!しかも、専門医を1人育てるためには最低でも10年はかかるうえ、全国80ほどの大学病院で、現在、放射線治療を専門とする教授職があるのは半分以下・・・とても、充実した治療が受けられる環境とは言えません。
 がん対策基本法に“手術以外の治療の充実”が盛り込まれた背景には、こういう事情がありました。