2017年11月26日放送

教えて!ドクター

(名古屋大学医学部附属病院 老年内科 小宮 仁 先生)

★11月のテーマ「認知症をめぐる社会の課題」
 認知症の方は65歳以上では6、7人に1人という割合になると推定されております。4人に1人が65歳以上ですから認知症とは身の回りですごく身近な病気であるという認識が必要となります。それぐらい身近な病気なので「いつ家族がかかるかもしれない」とか「いつ自分が年をとってかかるかもしれない」というように、身近な問題として本人及び家族のこととして認識する必要がある病気だと考えております。認知症の方や認知症の家族を支えるための制度としては「認知症サポート医」や「地域包括支援センター」というようなものがあります。「認知症サポート医」というのは、かかりつけ医の先生に認知症に対して詳しい技術や知識等の研修を受けていただき、かかりつけ医の先生に認知症の窓口にもなっていただこうという制度です。そのような制度で認知症の可能性があるとなった場合には「認知症疾患医療センター」といった所に紹介していただくことも可能ですし、名大病院のような認知症の専門医がいる病院に紹介していただくことも可能だと思います。介護保険を使って色々なサービスを受けるための最初の相談窓口として「地域包括支援センター」というものがあります。名古屋市内では「いきいき支援センター」という名称がついていまして、高齢者の身近な相談窓口として機能しています。ですから家族の方で認知症のことで相談したいという場合にはいきなり医療機関に行くという方法もありますが「いきいき支援センター」で相談していただいてもいいと思います。家族だけの力で何とかするというのはまず不可能だと思いますので、介護保険や医療機関に相談したうえで、色々な支援を受けていきながら認知症の方が普段とほとんど変わりなく生活できるような環境を整えてあげるというのが非常に重要だと思います。そのためには早めに診断を受けていただいて、早めに環境整備に取りかかるということが非常に重要になってくると思います。

スマイルリポート〜地域の医療スタッフ探訪

水野 美穂子 さん (大同病院 副院長 小児科主任部長) 

<力を入れて取り組んでいる事>
 医療的なケアが必要な子ども達の在宅医療をサポートする小児在宅医療ということに力を入れています。NICUという赤ちゃんが入院している場所があるのですが、そこから人工呼吸器をつけた状態で家に帰って療養生活を送る子ども達が最近増えています。そういう子ども達の医療と生活を支えるサポートをします。
<心に残るエピソード>
 重症のお子さんですので、どうしても病状が悪くなって亡くなってしまう場合もあります。お母様は本当に悲しいのですけれど、悲しいながらも「先生に診てもらって、大同病院で最期を迎える事ができて本当に良かった」と言ってもらえる時は、やって良かったなと思います。
<現場の課題>
 医療的ケアが必要な子ども達が学童期になりますと「特別支援学校」に通学することになります。痰を吸引したり、胃瘻から栄養剤を入れたりといったケアが必要な子が時には人工呼吸器を付けたままの状態で学校に通うわけです。医療的ケアは看護師や教師により行われることになっていますが不十分であり お母さんが学校に付き添って行わなければいけないということがよくあります。お母さんが付き添えない場合、子どもは学校に通学できないわけです。わたくしは特別支援学校の指導医も行っております。そういう子ども達がお母さんが付き添わなくても登校できるように 教育の場でも少しずつ関われたらいいなと思っております。